ロックオンされたと気づいた瞬間、反射的に死ぬのはイヤだと考えた自分がいた。
気位が高くて、勝気で負けず嫌いで、でも誰より忠誠心篤く誇り高いあいつなら、この瞬間敵艦を睨み据え、栄えあるＺＡＦＴの赤として機体と生死を共にしたのだろうか？
でも、あたしはあいつじゃない。死んだらそこで終わりで、時々誰かの記憶によみがえっても、後はただ忘れ去られるだけ。
あたしは死にたくない。生きて……生き延びて、一矢報いるほうを選ぶ。


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2005.7.28　イーヴン
2005.8.2　up